オオモノヌシアタック

故、かく あら ぶる 神等かみども を 言向ことむ け 平和やは し、 まつろ はぬ 人等ひとども を 退 け はら ひて、 畝火うねび の 白梼原かしはらの 宮に坐しまして、 あめ の した らしめしき。

故、 日向ひむか に坐しし時、 阿多あた の 小椅君をばしのきみ の いも 、名は 阿比良比売あひらひめ を めと して生める子は、 多芸志美美たぎしみみの 命、次に 岐須美美きすみみの 命、二柱坐しき。

然れども更に 大后おほきさき とせむ 美人をとめ を  ぎたまひし時、 大久米おほくめの 命 まを しけらく、「 此間ここ に 媛女をとめ あり。こを神の御子と謂ふ。その神の御子と謂ふ 所以ゆゑ は、 三島湟咋みしまのみぞくひ の むすめ 、名は 勢夜陀多良比売せやだたらひめ 、その 容姿かたち麗美うるは しくありき。

故、 美和みわ の 大物主おほものぬしの 神、 見感みめ でて、その美人の 大便くそ まれる時、 丹塗にぬり 矢に  りて、その 大便くそ まれる みぞ より流れ くだ りて、その美人の ほと を  きき。ここにその美人驚きて、立ち走りいすすきき

すなはちその矢を  ち来て、床の  に置けば、忽ちに うるは しき 壮夫をとこ に成りて、すなはちその美人を めと して生める子、名は 富登多多良伊須須岐比売ほとたたらいすすきひめの 命と謂ひ、

亦の名は 比売多多良伊須気余理比売ひめたたらいすけよりひめ (こはそのほとと云ふ事を悪みて、後に名を改めつるぞ。)と謂ふ。故、ここをもちて神の御子と謂ふなり」とまをしき。

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